nakayama-holinessのブログ

日本ホーリネス教団中山キリスト教会の公式ブログです。

2021年2月25日 祈祷会の学び(詩編124篇)

祈祷会の学びの動画です

 先ほど終了した祈祷会の学びのライブ配信動画を、ブログでも提供いたします。


2021年2月25日 祈祷会の学び

 

都に上る歌

 詩編120篇から134篇までは、冒頭に「都に上る歌」という標題がついています。エルサレム神殿が建っていた時代には、年に3回、春の過越祭(除酵祭)、初夏の七週祭、秋の仮庵祭の巡礼祭に、エルサレム神殿に詣でて、犠牲の動物を共に食する祝いの時を持つように、律法に定められていました。新約時代には、主イエスガリラヤからエルサレムに巡礼に出かけていったことが記されています(特にヨハネ福音書)。15篇からなる「都に上る歌」の詩集は、具体的に巡礼祭でエルサレムに上る状況を背景にしたものだけではなく、バビロン捕囚から帰還し、エルサレムの繁栄が回復されたことを喜ぶものもあります(126篇)。また、個人の経験として、敵対者からの救いを感謝するものもあります。何れにせよ、神の都エルサレムと、その神殿が、神の民イスラエルを守る主に対する信頼の根拠となっています。神が共にいてくださることこそ、民の喜びであり、安心だったのです。

 その一方で、詩編119篇に描かれているように、律法に込められた神の御心を行う生き方が、神の恵みに対する応答として重要だという視点も忘れてはならないものです。神が憐れみを持ってイスラエルをエジプトの奴隷の家から救い出し、契約を結んで神の民としてくださり、律法を与えて神のみこころを知らせてくださったことこそ、神の恵みである、という理解です。律法によって知らされた神の御心に背き、罪と不正義に手を染めながら、神の守りを期待することは、「偽りの平和」だと預言者は告げます。

 「都に上る歌」に歌われている神の確かな守りへの信頼は、律法に記された神の御心をたずね求め、御心を行う信仰生活と一つのものです。巡礼者がまっすぐ神の都エルサレムを目指して進んだように、私たちも、神の御心に従ってまっすぐ進みたいと思います。

宗教法人日本ホーリネス教団中山教会・ 〒273-0024 千葉県船橋市二子町604-1・ 牧師:河野克也 Katsuya Kawano