11月1日の礼拝週報です
本日の礼拝週報をお届けします。
キリスト教会の伝統では、11月1日は「万聖節」（All Saint's Day）と呼ばれる日です。カトリック教会では「諸聖人の日」、聖公会では「諸聖徒日」と訳されるようです。知られている聖人も知られていない聖人も、個人で祝われる聖人も集団で祝われる聖人も、すべての「聖人」を覚える日ということです（聖人として認定される人の数が増えて365日のカレンダー上で1日に一人を割り振っても間に合わないことや、集団で殉教して集団で記念される聖人がいるなどが理由のようです）。プロテスタントでも、この日に合わせて昇天者記念礼拝や墓前礼拝を行う教会があるようです。カトリック教会では聖人として認定されるには厳密な基準とプロセスがありますが、プロテスタント諸派では、万人祭司の考えから、亡くなった信仰者すべてに拡大されているようです（民主的？）。
16世紀のプロテスタント宗教改革以前には、聖人の遺髪や遺骨、服など、「聖遺物」に触れることで、その聖人の功績を譲り受けるとされ、それによって「煉獄」（天国に行く前段階として、償いの終わっていない罪について、火で焼き清められる場所）で過ごす期間を免除されるという考えが広まっていたことから、万聖節には、多くの人が聖遺物のある各地の聖堂に巡礼に訪れるなど、盛大に祝われていたようです。この聖遺物崇拝に危機感をいだいたマルティン・ルターが、その前日の10月31日に、問題提起として、９５ヶ条の提題（討論すべき項目）をヴィッテンベルクの城教会の扉に打ち付けた（当時の習慣）ことが、宗教改革の始まりとされます。ということで、プロテスタント諸派では、10月31日は宗教改革記念日です。
