6月6日(聖霊降臨後第二主日)の礼拝動画です
先ほど終了した礼拝のライブ配信動画を、ブログでも提供いたします。
「不正な管理人」の譬え
この譬え物語は、謎の多い厄介な譬えです。8節前半では、1度目は財産を無駄遣いされ、2度目は財産(負債)を大幅に割引されて、不正を繰り返した管理人を、その主人が褒めるという何とも不可解な展開で、この譬えは幕を閉じます。8節後半では、その不可解な展開を、「この世の子ら」のズル賢さのゆえとして説明する主イエスの言葉が続き、さらに9節では、不正な富で友達を作れ、と命じられます。私たちは、主イエスが「悪い仲間を作れ」などどお教えになるはずはない考えるので、ここまで読んで行き詰まってしまいます。
しかし、9節は主イエスの強烈なアイロニーとして読むと、全体がスッキリします。不正に不正を重ねていけば、ついには永遠さえも確保できるかのように思い違いをする「この世の子ら」のずる賢さを皮肉って、「できると思うならやってみよ」と煽っているのが、9節の言葉だと思います。そう読めば、10節以降の部分がスムーズに繋がりますよ。13節は、この譬え物語と教え全体の結論として、神を取るか富を取るか、しっかり決断するように迫っています。